J-HARBは既存の「縦割り」的な修理スキームから脱却し、修理会社による全国の家電製品修理ネットワークで対応するスキームの構築によって、すべての関係者(メーカー、ユーザー、修理会社、延長保証会社など)にメリットをもたらす効率的な訪問修理体制を追求し続けています。
「家電製品の修理」は、環境保護や経済効率などの視点から家電製品のリサイクル、リユースとも関連性が深く、近年関心の高いSDGs(持続可能な開発目標)やサーキュラーエコノミー(限りある資源の効率的な利用による循環経済への移行)などの分野にもつながっています。
J-HARBでもSDGsやサーキュラーエコノミーの視点を重視しており、公共機関やシンクタンク、さらに海外からのさまざまな要請に応え、積極的に家電製品修理の現状や課題解決に向けた情報発信と情報共有、意見交換を進めてきています。
これまでの取り組みの一部をご紹介いたします。

このところJ-HARBには、各所からサーキュラーエコノミーを重視する世界的な動きのなかで、日本の場合の取り組みの進捗はどうなっているのかとの趣旨のリサーチが入るようになりました。
これは今年からEU各国で法令化等が進むことが考えられる昨年のEU指令が大きく取り上げられ、日本では具体的な動きがないものの、今後は見逃せない大きな流れになることが必至と考える行政や団体が多く、少なからず消費者も関心を持ち始めていることを見通したものといえます。
EU指令では、
「修理義務を負う製造事業者は、無料でアクセス可能なウェブサイト上で、典型的な修理の参考価格を消費者に提示することが求められる。また、少なくとも修理義務のある期間は、消費者が分かりやすく簡単にアクセスできる方法(例:ウェブサイトや取扱説明書等)で、自社の修理サービスに関する情報を無料で提供しなければならない」
――としています。
EU指令について
つまり、EU各国では、
・修理に必要な部品供給がなされ、長期にわたり修理できる商品の販売が求められること
・修理後は一年間の保証が求められること
・製品交換によって修理に替えることが原則、困難になる
・顧客は容易にメーカーや地域が統一されたプラットフォームから修理の可否や修理代金、修理期間の情報を得ることが出来なければならない
— – などの法令化が求められており、国内で家電製品を販売している製造事業者(メーカー)にとっては、大変大きな課題が課せられることになります。
このような今まで以上の動きに、にわかに関係者の関心が高まってきており、既に訪問修理が必要となる大型家電修理の実態や方向性について、海外の国家機関や日本の行政などから業界としての準備体制や意見を求められることが増えてまいりました。

こうした世界的な動向に対し、メーカー様とともに認識を新たに考えていかなければならない時期がきているように思われます。
さらに、EU指令にある修理プラットフォームは、顧客の利便性だけでなく、現状の仕組みでは高コストで効率の悪い訪問修理受付業務の合理化にも寄与する必要があり、修理につながらない訪問稼働を減らす効果も見込まれます。
そのためにもJ-HARBは現在稼働している「なおすけ」アプリを社会的な要望や次世代の課題に対応できるものとして提案する必要があると考えています。
国内では欧米を中心に各国で進んでいる「修理する権利」がどのように解釈され、法制化を含めて実践されるのか、まだあまりにも不透明な要素が多い状況にあります。
その中でJ-HARBの活動がうまくマッチングできるようにしたいと考えており、それには多種多様なご提案やご支援が必要になります。従来以上の行政、業界の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
